来院のきっかけ
35歳男性、自営業の方の症例です。仕事中にくしゃみをした瞬間、腰に「ピキッ」とした鋭い痛みが走り、そのまま動けなくなってしまったことが来院のきっかけでした。いわゆるぎっくり腰の状態となり、発症直後は座ることも難しく、寝返りの動作にも強い痛みを伴っていたそうです。
発症から1~2日は特に動作が困難で、日常生活の動きにも大きな支障が出ていました。数日間安静にして過ごすことで、徐々に歩くことはできるようになったものの、体を前に曲げる動作や椅子から立ち上がる際には腰の張りや違和感が残っていました。
「このまま放っておくと再発するのではないか」「早めに身体を整えておきたい」という不安もあり、発症から5日後に来院されました。強い痛みのピークは過ぎていましたが、動作時の不安が残っている状態でした。
初診時の症状
初診時には以下の症状が確認されました。
・ぎっくり腰による腰部の急な痛みの既往
・前屈動作(体を前に倒す動き)で出る腰の違和感
・椅子から立ち上がる際の張り感と動かしにくさ
歩行は可能でしたが、腰をかばう動きが残っており、自然な動作がしにくい状態でした。触診では腰部の筋肉に緊張が見られ、特に腰の左右に張りが感じられました。また、痛みをかばう影響で骨盤周囲や腹部、太もも後面の筋肉にも硬さが確認されました。
ぎっくり腰の後は、痛みを避けるために無意識に身体の使い方が変わり、腰以外の部位にも負担が広がることがあります。今回も体幹全体のバランスが崩れている印象でした。

施術の内容と経過
今回は急性期が明けたばかりのタイミングであったため、患部への強い刺激は避け、周辺の筋肉へのアプローチをし、体幹の連動性を生み出すことを目的としました。
・骨盤や股関節周囲の緊張緩和
まずは腰をかばってガチガチになっていた背中や臀部、股関節まわりの筋肉をやさしく緩め、骨盤本来のゆとりを取り戻しました。
・腹部(インナーマッスル)へのアプローチ
立ち上がりや前屈時の負担を減らすため、お腹側の筋肉(大腰筋など)にもアプローチし、体幹全体で腰を支えられる状態に整えました。
・テーピング
日常生活での動作に対する負担を和らげ、腰部をサポートするためにテーピングも実施しました。動作時の安定性を高めることで、不安なく身体を動かしやすくなるよう配慮しました。
初回施術後:「立ち上がるときの痛みが楽になった」「腰の動きが少しスムーズになった」と動作時の不安が大きく軽減しました。
3回目来院時:日常生活で大きな支障はほぼ消失。前屈動作の違和感もすっかり抜け、自然な動きができるようになってきました。
担当スタッフからのコメント
ぎっくり腰は重い物を持ち上げたときだけでなく、今回のようにくしゃみや軽い動作をきっかけに起こることもあります。こうした場合、「コップの水が溢れるように」普段から蓄積していた筋肉の疲労や緊張が限界を迎えたサインです。
痛みのピークが引くと「治った」と思いがちですが、筋肉のはりや可動域の制限(違和感)を残したままだと、高い確率でぎっくり腰を繰り返す「再発のループ」に陥ってしまいます。
今回のように、違和感が残っている段階で早めに身体のバランスをリセットし、本来の動きを取り戻すことこそが、最大の再発予防になります。「痛みが引いたけれど、なんとなく腰がすっきりしない」という方は、ぜひお早めにご相談ください。
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